中国産レアアースの対米輸出規制、完全撤廃の可能性低い=業界筋

 5月12日、米中の関税引き下げ合意を受け、米国の業者は中国産レアアースの輸入許可を取得しやすくなるが、中国の輸出規制が完全に撤廃される可能性は低いとみられている。写真は4月、深セン市の塩田港で撮影(2025年 ロイター/Tingshu Wang)

[北京 12日 ロイター] – 米中の関税引き下げ合意を受け、米国の業者は中国産レアアースの輸入許可を取得しやすくなるが、中国の輸出規制が完全に撤廃される可能性は低いとみられている。中国の業界関係者2人が語った。

中国は4月、米関税に対する報復措置として、7種類のレアアース(希土類)と関連製品を輸出規制リストに追加した。

関係者によると、12日の米中関税引き下げ合意によって、中国商務省が45日かかっていた承認を迅速化するほか、米顧客向け輸出許可は即時発行される可能性が高まったという。ただ、輸出規制は各種重要鉱物に対する中国の支配力を強めるための手段の一つと位置付けられており、撤廃される可能性は低いという。

中国は十数種類に上る戦略鉱物の世界最大の供給国。一方の米国は中国産レアアースの最大の輸入国。

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