インド、パキスタンに軍事行動 カシミール9カ所を攻撃

インド政府は7日、インド軍が「シンドゥール作戦」を開始し、パキスタンのほか、 インド北部ジャンムー・カシミール準州の9カ所の地点を攻撃したと表明した。写真は7日、ムザファラバードで撮影(2025年 ロイター/Stringer)

[ムザファラバード(パキスタン)/ニューデリー 7日 ロイター] – インドは7日、パキスタンと係争地カシミール地方のパキスタン支配地域にある計9カ所の「テロリストのインフラ」を攻撃したと発表した。これに対し、パキスタンは報復を表明。同国軍によると、少なくとも3人が死亡した。

警察や目撃者によると、両国軍はカシミール地方の少なくとも3カ所で境界を挟んで激しい砲撃と銃撃戦を交わした。爆発や砲撃、上空のジェット機の音が聞こえたという。

両国の間ではカシミール地方で4月に発生した観光客襲撃事件を受けて緊張が高まっていた。

パキスタンはインドが3カ所にミサイルを発射したとしているが、インド側は詳細を明らかにしていない。

インド政府は声明で「インド軍は『シンドール作戦』を開始し、パキスタンとパキスタン占領下のジャム・カシミールにあるテロリストのインフラを攻撃した。これらの場所からインドに対するテロ攻撃が計画され、指示されてきた」と表明。事態のエスカレートを避けるためにパキスタンの軍事施設は標的にせず、作戦を実行するにあたり「相当の自制を示した」とした。

パキスタンのシャリフ首相はインドの攻撃に対応していると述べたが、詳細は明らかにしなかった。トランプ米大統領はこの状況について「残念」とした上で、「早期の終息を願う」と述べた。

パキスタンのパンジャブ州では緊急事態が宣言され、病院や救急サービスが警戒を強めた。

パキスタン軍報道官は放送局ジオに対し、攻撃を受けた施設にはモスク(イスラム礼拝所)2カ所が含まれると述べた。少なくとも3人が死亡、12人が負傷したとしている。

同国のアシフ国防相はジオに対し、攻撃を受けたのは全て民間施設で、過激派の拠点ではないと指摘。インドが自国の領空からミサイルを発射したとし、「テロリストの施設を標的にしたとするインドの主張は誤りだ」と語った。

目撃者によると、カシミール地方のパキスタン支配地域のムザファラバードでは爆発を受けて停電が発生した。

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