南アフリカ北東部に広がる20億年前の岩石から「生きている」微生物が見つかった。東京大学の鈴木庸平准教授のチームは昨年10月、地下深部で冷え固まったマグマからなる「ブッシュフェルト複合岩体」の亀裂に、DNAを含んだ細胞を発見したと明らかにした。さらに、生きた生物が生産する「たんぱく質」が検出されたことから、この微生物が岩の中で20億年間生きていたと判断した。

 地下生物圏は近年注目されている分野で、分析技術の進歩により地下に大量の微生物が生存していることが判明している。また、その量は地上や海中の生物総量を上回るとみられている。これまで地球上で「生きている」最も古い生物は、海底から見つかった1億年…



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