ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.05.06 08:37

相次ぐ武器輸出の成果で韓国防衛産業4社の1-3月期の売上高が計8兆ウォン(約8300億円)を超えて過去最大となる見込みだ。受注残高も100兆ウォンに迫る中、輸出地域多角化で成長を維持するべきという評価が出ている。

金融情報会社エフエヌガイドによると、4月に業績発表をしたハンファエアロスペースと韓国航空宇宙産業(KAI)に続いて今月の業績発表を控えた現代ロテムとLIGネクスワンも好業績が予想され、防衛産業4社の1-3月期の売上高は計8兆2643億ウォンとなる見込みだ。4社を合わせた営業利益の予想額は8597億ウォンと、前年同期(1971億ウォン)の4倍を超えると予想される。

各社の業績を押し上げたのは武器輸出だった。東欧にK9自走砲と多連装ロケット「天舞(チョンム)」を輸出するハンファエアロスペースは売上高(5兆4842億ウォン)が前年同期比279%増え、営業利益(5608億ウォン)は3068%増となった。KAIは国内事業の不振で売上高・営業利益が同比それぞれ5.5%減、2.5%減となったが、ポーランド・マレーシアなどに輸出したFA-50機事業の売上高(1711億ウォン)は88.9%増えた。

1-3月期の業績を今月公開する現代ロテムとLIGネクスワンに対する期待も大きい。エフエヌガイドによると、ポーランドにK2戦車を輸出する現代ロテムの今年1-3月期の売上高予測値は1兆2766億ウォンで前年同期比70.7%増。LIGネクスワンも2022年以降にアラブ首長国連邦(UAE)やサウジアラビアと締結したミサイル迎撃体系「天弓2」輸出契約が今年から業績に反映され、売上高が5.3%成長する見込みだ。

韓国防衛産業の成長はしばらく続くと見通しだ。防衛産業4社の公示によると、現在の受注残高合計は94兆9000億ウォンにのぼり、3-5年分の業務を確保したことが分かった。新市場の開拓にも積極的だ。HD現代重工業とハンファオーシャンは「ワンチーム」で最大60兆ウォン規模のカナダ潜水艦受注に挑戦している。米国との葛藤で国防力強化に動き出したカナダは4日(現地時間)、現地放送CBCを通じてK9自走砲など韓国防衛産業技術力に関心を向けた。現代ロテムはペルーにK2戦車の輸出を推進中で、KAIも国産超音速戦闘機KF-21の初輸出のためサウジ・UAE・フィリピンなどと意思疎通をしている。

全北大のチャン・ウォンジュン防衛産業融合課程教授は「ポーランド進出以降、K防衛産業の優秀性が欧州に伝えられ、従来の欧州防衛産業企業の牽制が強まっている」とし「欧州には早い納期を強調し、アフリカ・中南米には現地インフラ投資を提案するなど、地域別の戦略で防衛産業輸出市場を多角化するのがよい」と述べた。

WACOCA: People, Life, Style.