イスラエル、ガザ攻撃拡大へ 治安閣議で承認=報道

 イスラエルの公共放送KANは5日、政府がパレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスへの攻撃を段階的に拡大することを治安閣議で承認したと報じた。写真はガザから煙が上がる様子。イスラエル側から3日撮影(2025年 ロイター/Amir Cohen)

[エルサレム 5日 ロイター] – イスラエルの安全保障内閣は、パレスチナ自治区ガザ全域の制圧と占領を視野にイスラム組織ハマスへの攻撃を拡大する計画を承認した。同内閣メンバーのエルキン氏が5日明らかにした。

イスラエルは、米国仲介の停戦協定第1段階が崩壊した3月にガザ攻撃を再開しガザの約3分の1を制圧。物資の搬入を阻止し、国際社会から非難されている。

公共放送KANは5日、新たな計画では、まずガザの一地域に焦点を絞り、時間をかけて段階的に攻撃を拡大すると、関係者の話として伝えた。

エルキン氏は、軍が特定の地域を攻撃して撤収するのでなく、ハマスが敗北ないし武装解除してガザからの撤退に同意するまで制圧した地域を保持することになると説明。この計画なら、来週のトランプ米大統領の中東歴訪前に、停戦および人質解放交渉の道が開かれる可能性があるとKANに語った。

イスラエルのニュースサイト「Ynet」が5日、安全保障内閣がガザでの人道支援物資配布に関する新たな計画も承認したと伝えた。ただ、物資搬入が再開される時期は不明。

イスラエル軍のザミール参謀総長は4日の声明で、ガザでの作戦拡大を視野に、数万人の予備役招集を開始したと明らかにしていた。軍によると、ザミール氏は部隊に対し、人質の帰還とハマス打倒を目指して圧力を強めると述べたという。

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