ユーロ圏経済は年初に予想以上に成長した。だが、トランプ米政権の関税による打撃が完全に感じられるようになるのはこれからであるため、経済見通しは今後いっそう厳しくなる。
欧州連合(EU)統計局が30日発表した1-3月(第1四半期)の域内総生産(GDP)は前期比0.4%増と、前の四半期の2倍に成長が加速した。ブルームバーグが調査したアナリスト予想は0.2%増だった。

域内の2大経済国であるドイツとフランスがプラス成長に復帰し、ユーロ圏全体では5四半期連続の成長を果たした。
だが、今後については米政権の意図や関税の実際の影響を巡る不透明性から、企業信頼感の後退が見られている。
欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストを務めるレーン理事は先週、貿易摩擦がユーロ圏のリセッション(景気後退)を引き起こす公算は小さいとしつつ、経済成長予測の引き下げはあるだろうと認めた。
ドイツの1-3月(第1四半期)国内総生産(GDP)は前期比0.2%増、フランスは0.1%増と、それぞれブルームバーグが調査したアナリスト予想に一致した。
イタリアGDPは予想を上回る0.3%増だった。

今週発表されたユーロ圏諸国の1-3月GDP速報値はいずれも好調で、スペイン、ベルギー、オーストリア、フィンランド、リトアニアは0.1%~0.6%の成長を記録。米多国籍企業が税金対策で欧州の拠点としているため統計にゆがみが生じたアイルランドは、3.2%の成長を遂げた。
だが、こうした成長でも、米国の関税を巡る不透明性は晴れない。4月2日に発表された関税の多くは、現時点で交渉結果を待つため導入が停止されている。
プラス成長に戻ったとは言え、フランスの成長は低調で、それが物価の伸びを抑えている。この日発表された同国の4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比0.8%と、3月の0.9%から鈍化し、2021年2月以来の低水準だった。
原題:Euro-Zone Growth Unexpectedly Quickens But Trade Hit Still Ahead(抜粋)

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