5月1日、ケネディ米厚生長官は今週、はしかワクチンに人工中絶された胎児の細胞が含まれていると述べるなど、ワクチンに関して誤解を招く主張を繰り返した。ワシントンで先月22日撮影(2025年 ロイター/Elizabeth Frantz)
[ワシントン 1日 ロイター] – ケネディ米厚生長官は今週、はしかワクチンに人工中絶された胎児の細胞が含まれていると述べるなど、ワクチンに関して誤解を招く主張を繰り返した。
ケネディ氏は4月30日、米テレビメディア、ニューズ・ネーションのインタビューで、現在のはしか流行の震源地となったテキサス州メノナイトに言及。はしか、風疹、おたふくかぜの3種混合ワクチン(MMRワクチン)には人工中絶された「胎児の残骸(ざんがい)」やDNA粒子が多く含まれているため、住民は接種を受けたくないと指摘した。ワクチン専門家らによると、MMRワクチンにそうした物は含まれていない。
またケネディ氏は今週、テレビ放送された市民公会堂のイベントで、MMRワクチンのおたふくかぜ用成分には効果が無い上、安全上の懸念があると語った。米疾病対策センター(CDC)によると、MMRワクチンを2回接種すると、おたふくかぜを約86%予防できる。
米国では現在、過去25年間で最大級のはしかの流行が発生。2000年に米国内でのはしか根絶宣言が成されたが、科学者ははしか復活の瀬戸際にあるためケネディ氏らが早急にワクチンを推奨すべきだと訴えている。
ケネディ氏は数十年前からワクチンに懐疑的な発言を行っている。
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