米電気自動車(EV)メーカー、テスラの4月の新規登録台数は863台にとどまり、2年半ぶりの低水準となった。テスラは最も人気の高いモデルの生産を拡大しているが、苦戦が続いている。
仏業界団体PFAによると、テスラの4月の新規登録台数は前年同月比59%減だった。欧州で2番目に大きなEV市場であるフランスで、1-4月の登録台数は前年同期より44%減少したことになる。
テスラは、ドイツを含む世界各地の工場で生産ラインを切り替え、3月初旬から新型「モデルY」の納車を開始した。この切り替えにより、同社は生産を数週間停止せざるを得ず、2022年以来最悪となった1-3月期の不振の一因となった。
4月の業績不振は、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)のトランプ米政権での振る舞いに対する反発が根強く、欧州の潜在的顧客の離反が続いていることを反映しているとみられる。
米紙ウォールストリート・ジャーナルは4月30日、テスラの取締役会が複数の経営者人材紹介会社に連絡を取り、次期CEOの候補を探していると報じた。テスラのロビン・デンホルム会長は、この報道を「完全に虚偽」と否定し、X(旧ツイッター)で「取締役会は、この先も期待できる成長計画を実行し続けるマスク氏の能力に、高い自信を持っている」と強調した。
テスラの欧州での自動車納車台数は、1-3月期に37%下落した。世界全体での13%減を上回る落ち込みだ。
原題:Tesla Sales Sink to Two-Year Low in France Despite New Model (1)(抜粋)
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