Photo David Bailey

英国を代表する写真家デヴィッド・ベイリーのスペイン初となる大規模展覧会「デヴィッド・ベイリー:チェンジング ファッション展」が、2025年6月28日(土)よりガリシア州ア・コルーニャにあるMOP財団の展示スペースにて開催される。本展は、1960年代と1970年代のカルチャーを象徴する140点以上の作品を通じて、ベイリーの革新的な美意識を追体験できる内容となっている。

ファッションと音楽、ポートレートの領域を横断しながら、常識にとらわれないスタイルで時代を形作ってきたベイリー。彼のレンズが捉えたのは、ミック・ジャガーやジーン・シュリンプトン、ルドルフ・ヌレエフ、マイケル・ケインといったスターたちだけでなく、当時ロンドンの裏社会に名を馳せたクレイ兄弟といった異色の人物も含まれる。

なかでも注目すべきは、1965年に発表された伝説のポートレート集『ボックス・オブ・ピンナップス』。本展では、その代表作を再構築した特別映像や、1976年に創刊された『Ritz』誌に着想を得た出版物の配布など、彼の表現世界をより深く体感できるプログラムも用意されている。

MOP財団はこれまでにも、スティーヴン・マイゼル、ヘルムート・ニュートン、アーヴィング・ペンといった巨匠の展覧会を開催しており、スペインにおけるファッション写真の発信地として注目を集めている。今回の展覧会でも、会場全体を通して、ベイリーのスタジオのエネルギッシュな空気感や、彼の創作の源泉に触れられる貴重な機会となりそうだ。

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