フランスから来た(左から)セバスチャンさんとイングリッドさん【写真:Hint-Pot編集部】フランスから来た(左から)セバスチャンさんとイングリッドさん【写真:Hint-Pot編集部】

 交通機関の運行時間から街の清潔さ、案内表示に至るまで、日本では多くの物事が整然と秩序立っています。こうした日本の“きちんとした感じ”に驚く外国人は、少なくありません。フランスからやってきたカップルもまた、日本では当たり前のことに感動したと語ります。いったい、どんなことが彼らを驚かせたのでしょうか。

 ◇ ◇ ◇

東京や京都、奈良などを満喫予定

 フランス北東部の都市・ランスから訪れたセバスチャンさんとイングリッドさん。日本を旅行するのは、今回が初めてです。2週間の滞在中は、東京をはじめ、富士山近くの河口湖、古都・京都、そして奈良へと足を運ぶ予定とのこと。

「日本に来たのは、セバスチャンの夢だったからなのよ」と話すイングリッドさん。セバスチャンさんが日本の歴史や伝統文化に強い興味を持っていたことから、今回の旅行が実現したようです。

「僕はとにかく“サムライ”に夢中でね! 武術をやってたからとかではなくて、まったくやったことないんだけど、なんだかとても惹かれるんだよ。だから日本に来てみたかったんだ」

日本のガイドブックに感動

 ふたりは観光中、さまざまなことに驚いたといいます。セバスチャンさんは「とにかくすべてがきちんとしている」と言って、昨日手に入れたという1冊のガイドブックを取り出しました。

「これを見て! 昨日これを見つけたんだけど、これが言語ごとにきちんと並べられていて、こんなこともフランスじゃあり得ないと思ったよ」

 それは、東京都の公式観光ガイドブックである「東京トラベルガイド」。英語版やフランス語版など、9言語10種類があります。整然とした見やすい構成の無料ガイドブックが、きれいに整頓された状態で配布されていることに、セバスチャンさんはびっくりしました。

 隣で聞いていたイングリッドさんも、セバスチャンさんの意見にうなずきながら共感します。

「昨日行った神社の廊下は、土足禁止って張り紙があったんです。見ていると、着物姿の日本人女性が草履を脱いで上がり、また廊下から降りるときに草履を履いてたんです。そんなのフランスじゃ考えられない! みんな自分の好き勝手にやっちゃいます」

 靴を脱ぐ文化や公共空間でのマナーなど、日本人にとっては当たり前の光景も、海外の人から見ると非常に秩序立った行動に映るようです。

 初めて見る日本の生活習慣や細やかな配慮の数々に、目を輝かせるふたり。これから訪れる京都や奈良でも、また新たな発見がありそうですね。

(Hint-Pot編集部)

WACOCA: People, Life, Style.