英投資会社ペルミラ・ホールディングスはアジア戦略を見直しており、香港と上海のオフィスを閉鎖し、上級幹部をインドに異動させる方針だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  関係者によれば、同社は向こう1年半に両オフィスを段階的に閉鎖する。今回の措置で影響を受けるのは専門職のスタッフ10人未満で、その大部分は他のオフィスに移る可能性が高いと、関係者の1人が述べた。インド責任者を務めるマネジングディレクターのシッダールタ・ナラヤン氏が年内にアジア責任者に就任する予定だという。

  ロンドンに本拠を置く同社は、インドの経済成長に賭けている。同国は数少ない急成長する英語圏市場の一つで、急速なデジタル化によって次々と新たな機会が生まれているためだ。2023年にはインドで従業員約6000人を擁するグローバルアウトソーシング企業、アクイティ・ナレッジ・パートナーズに投資した。

  ペルミラの広報担当者は、オフィス閉鎖に関するコメントを控えた。

  同社は日本では資本形成部門の新たな責任者を採用し、年内にアジアの資本形成責任者であるステファニー・チャン氏をシンガポールオフィスの責任者に指名する方針だ。関係者が情報の非公開を理由に匿名を条件に明らかにした。

  同社はインド、シンガポール、グローバルセクターチームを通じて、オーストラリアとニュージーランドのカバーを継続する。欧州、米国、アジアで16のオフィスで500人余りの従業員を抱える同社は、プライベートエクイティー(PE、未公開株)とクレジット分野に800億ユーロ(約12兆9300億円)投資している。

原題:Permira Shuts Hong Kong, Shanghai Offices in Pivot to India(抜粋)

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