米財務長官、アルゼンチンに信用枠供与の用意 為替安定化基金を活用

4月22日、米国のベッセント財務長官(写真)が最近の非公開会議で、アルゼンチンが外的ショックを受けて経済再建が危ぶまれる場合に言及し、米財務省が信用枠を供与してミレイ政権を支援する用意があると発言したことが分かった。14日、ブエノスアイレスで撮影(2025年 ロイター/Agustin Marcarian)

[ワシントン 22日 ロイター] – 米国のベッセント財務長官が最近の非公開会議で、アルゼンチンが外的ショックを受けて経済再建が危ぶまれる場合に言及し、米財務省が信用枠を供与してミレイ政権を支援する用意があると発言したことが分かった。

ロイターが発言録を確認した。

財務長官は「もし(アルゼンチン側に)過失がないにも関わらず、何かが起きた場合、米財務省として支援に乗り出し、事態の安定化を図る用意がある」と述べた。

ミレイ大統領はトランプ米大統領と信条面で盟友関係にある。財務長官は最近アルゼンチンを訪問したばかりだった。

アルゼンチンは穀物の主要輸出国である上、シェールオイルやシェ-ルガス、電気自動車(EV)電池向け金属のリチウムの埋蔵量が豊富だ。

ただ、外貨準備が激減し、経済は依然脆弱。最近、国際通貨基金(IMF)から改めて金融支援を受けることが決まったばかりで、今回は200億ドルに及ぶ。

国内産業は投資を必要としており、ミレイ大統領は財政赤字ゼロの政策を推進し、インフレ抑制に注力している。

ベッセント財務長官は「もしミレイ政権が現在の政策方針を継続するのであれば、私は調整を円滑に進めるため、(外国為替介入などに利用される)米為替安定化基金(ESF)を用いることをいとわない」と述べた。 

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