スイスの製薬会社ロシュ・ホールディングは22日、米国に今後5年間で500億ドル(約7兆円)を投資すると発表した。トランプ米大統領が保護主義的政策を推し進める中、多くのスイス企業が米国への投資を増やしている。
発表によると、この投資には、ケンタッキー州、インディアナ州、ニュージャージー州、オレゴン州、カリフォルニア州にある製造・流通能力の拡大・向上が含まれる。ロシュはまた、次世代肥満症治療薬の供給拡大に向けた製造工場の建設も計画しているが、施設の場所は明らかにしていない。
スイスの同業ノバルティスも今月、米国人向けの主要な医薬品製造のため、米国に230億ドルを投資する計画を打ち出した。トランプ氏が世界の医薬品メーカーに関税を課すとしており、欧州の製薬会社は米国への投資を迫られている。
ロシュ株はスイス市場で一時1.7%下落した。同社の株は過去1年で約12%高となっており、ブルームバーグの欧州医薬品指数を超えている。
欧州医薬品メーカーは、世界最大の市場であり、より有利なビジネス・政策環境を有するとみられる米国へ「脱出」する可能性を示唆している。医薬品の業界団体は今月、欧州首脳宛ての書簡で、資本調達、知的財産の保護、迅速な承認、技術革新に対する報酬などの面で、米国に利点があると述べている。
ロシュによると、今回の投資により、米国で1万2000人以上の新規雇用が創出される。ロシュは、サンフランシスコに本社を置くジェネンテックを傘下に持つなど、米国とはすでに長く深いつながりがある。同社は現在、米国に2万5000人以上の従業員を抱えている。
原題:Roche to Invest $50 Billion in Pharma, Diagnostics in US (1)(抜粋)

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