ネクストゴール「Phase1」達成を目指して

多くの方々からご支援をいただきまして、プロジェクト開始から1週間で50万円の目標額を達成することが出来ました。

ご支援をいただいた皆様に改めて感謝申し上げます。

そして終了日は3月31日ですので、ネクストゴールの100万円を目指します。

アップグレード計画のPhase1に明記しておりますが、入口フェンス2箇所を修復して安全性を高め、

ワンコ達のベッドもアップグレードしたいと思います。

先日設備業者さんと打ち合わせをしたのですが、素敵なご提案を頂戴いたしました。

ご支援までしていただき、当プロジェクトにとても共感していただいてる業者さんです。

支援の輪を通じて新たな出会いもあり、ワンコ達のために着実に歩みは進めております。

引き続き何卒よろしくお願いします。

はじめまして。 

秋田市でペットホテル「WANBOX(ワンボックス)」を運営している杉渕と申します。

本プロジェクトをご覧くださりありがとうございます。

2年連続で、秋田県を襲った豪雨災害。

私たちの施設がある地域は大きな被害を免れましたが、近隣地域では家屋が流され、多くの方々が避難を余儀なくされていました。

その日の夕暮れ時、避難所から一人の女性が当店を訪れました。

「どうか、犬を預かってもらえないでしょうか…」

避難所では動物との同伴が認められず、途方に暮れた表情で佇んでいたのです。

女性の腕の中で、小柄な犬が全身を震わせていました。

「避難所には入れなくて…でも、この子を置いていくわけにはいかなくて」

涙ながらに語る飼い主の言葉に、私たちは即座に預かりを決断しました。

しかし、その時は想像もできませんでした。

この決断が、私たちに新たな使命を気づかせることになるとは。

その女性から預かった犬は、部屋の隅で震えたまま。

水も食べ物も受け付けず、おしっこすらできない状態でした。

飼い主の匂いのついた物も普段の餌も何もない中で、全てを拒絶するように。

スタッフができることは、ただそばにいることだけでした。

2日、3日と食事を拒む姿に、私たちも心を痛めました。

しかし、5日目に変化が訪れます。

施設で普段から預かっている犬たちが、その子に優しく寄り添い始めたのです。

そして徐々に、人間への信頼も取り戻していきました。

「お腹が空きました」と言うような眼差しで私を見つめ、初めて食事をした時。

その様子を動画に収めて飼い主に送ると、大変喜んでくれました。

この経験から、私は痛感したのです。

災害時、犬たちを冷たいケージの中で一匹きりにさせることはできない。

人も犬も共に寄り添える場所が、必要なのだと。

その後も被災した飼い主から3頭の犬を預かることになりました。

どの子も同じように不安と恐怖を抱えており、環境に慣れるまでに時間がかかりました。

この経験から、私たちは決意しました。

災害時でも、犬たちが安心して過ごせる避難施設を作ろう。

私たちが目指す施設には、いくつかの大きな特徴があります。

これらは全て、実際の被災犬たちとの関わりから考えたものです。

「夜、うちの子が一人にならないのが嬉しい」

これは、以前お預かりした際の飼い主様からいただいた言葉です。

災害時、特に夜間の不安は大きなものです。

私たちの施設では、スタッフが24時間常駐し、夜間も犬たちと同じ空間で過ごします。

現在も起床から消灯まで、犬たちの様子を細かく観察し、動画や写真で飼い主様に報告しています。

そして夜間も、不安な様子を見せる子がいれば、すぐにそばに寄り添えるシステムを整えます。

これは豪雨災害で預かった犬たちが、夜間に特に不安を強く見せていた経験から生まれた私たちのこだわりです。

「大きすぎて他のお店では預かってもらえなかったのに…」

このような声を、大型犬の飼い主様からよくいただきます。

私たちの施設では、大型犬から小型犬まで、全ての犬種を受け入れる体制を整えています。

さらに重要なのは、それぞれの性格に合わせた空間づくりです。

災害時に預かった経験から、個室で静かに過ごすことを好む子もいれば、他の犬たちと触れ合うことで安心を得られる子もいることを学びました。

新しい施設では、完全防音の個室から開放的なフリースペースまで、多様な空間を用意したいと考えています。

また12歳以上の高齢犬や、目や耳が不自由な子など、特別なケアが必要な犬たちも受け入れます。

他の施設では断られがちな子こそ、災害時には特に配慮が必要だと考えているからです。

「うちの子、外でしかトイレができないんです…」

災害時、このような心配の声を多く耳にします。

特に被災直後は、見知らぬ環境でのストレスから、普段の習慣が乱れがちです。

新しい施設では、雨風をしのげる半屋外エリアも設置し、天候に関わらず散歩や運動ができる環境を整えます。

また、高齢犬にも対応できるよう、室内にはペット用ウォーキングマシンも導入予定です。

自然の空気に触れ、時には他の犬たちと交流しながら、心身のストレスを軽減できる癒しの空間を目指します。

普段は預かり保育やトレーニングの場として、地域の犬たちの社会性を育む場所として機能します。

そして災害時には、確かな避難施設として命を守る。

その二つの機能を持つことで、地域の防災力を高めていきたいと考えています。

ここまでお読みいただき、心より感謝申し上げます。

私たちは日々、犬たちの笑顔に出会います。

預かり保育で遊び疲れて、幸せそうに眠る姿。 

トレーニングを重ねて、少しずつ自信をつけていく姿。 

震えていた被災犬が、徐々に尻尾を振れるようになる姿。

そんな一つひとつの笑顔に出会うたび、私たちは口にします。 

「不幸な犬を減らすのではなく、幸せな犬を増やしたい」

この言葉には、私たちの切なる願いが込められています。

あの日、豪雨の中で出会った震える命。

 避難所で行き場を失った犬たち。 

その経験が、私たちの心に深く刻まれています。

災害はいつ、どこで起きるかわかりません。 

だからこそ備えが必要です。

飼い主の方が「この子のことで、避難を諦めなくていい」 そう心から思える場所を作りたい。 

愛する家族の一員である犬たちが、安心して過ごせる場所を作りたい。

私たちは、そのために全力を尽くす覚悟です。

皆様のご支援は、不安に震える犬たちを癒し、途方に暮れた飼い主様の希望となり、そしてかけがえのない命を守る力となります。

どうか、私たちの新しい一歩を、後押ししていただけませんでしょうか。

この施設から、もっと多くの犬たちの笑顔を生み出していきたい。 

その願いに、お力添えをいただけましたら幸いです。

WANBOX 代表
杉渕

公開:2月14日
終了:3月末
リターン配送:4月〜

改装工事費:500万円
物件契約費:100万円
屋外施設費:300万円
その他備品:100万円

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