トランプ氏、FRBに利下げ要求 パウエル議長解任「早いほど良い」

トランプ米大統領は17日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の解任は「早ければ早いほど良い」と述べ、FRBに対し改めて早期利下げを要求した。写真は4月16日、ホワイトハウスで撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)

[17日 ロイター] – トランプ米大統領は17日、ホワイトハウスで記者団に対し、連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長について、「私が求めれば辞任するだろう」と語った。

パウエル議長は行動を起こすのが「遅すぎる」とし、パウエル氏に「不満だ」と述べた。FRB議長が「政治的な駆け引きをしている」とも非難した。

さらに、パウエル議長は利下げを行うべきだとし、ある時点で金利を引き下げるとの見通しも示した。

トランプ大統領はこれに先立ち、自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、パウエル議長の解任は「早ければ早いほど良い」と述べ、FRBに対し改めて早期利下げを要求した。

トランプ氏は「パウエル議長は欧州中央銀行(ECB)のように、とっくの昔に金利を引き下げるべきだった。少なくとも今すぐにでも引き下げるべきだ」とし、利下げを巡る自らの立場を改めて強調。 その上で、パウエル議長は「いつも対応が遅すぎ、間違っている」とし、パウエル氏が前日に行った講演について「典型的で完全な混乱だ!」と非難した。

パウエル議長は16日にシカゴ経済クラブで行った講演で、最近の市場の変動はトランプ政権による関税政策の劇的な転換を論理的に消化しているためで、ストレスの兆候ではないとして介入に慎重な姿勢を表明。関税政策によってインフレ率と雇用がFRBの目標からさらに遠ざかるリスクがあると警告し、「政策スタンスの調整を検討する前に、より明確な状況が明らかになるまで待つことができる」と述べた。 もっと見る

パウエル議長の任期は2026年5月まで。トランプ氏はこれまでもパウエル氏の解任を試みる姿勢を示している。

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Covers the U.S. Federal Reserve, monetary policy and the economy, a graduate of the University of Maryland and Johns Hopkins University with previous experience as a foreign correspondent, economics reporter and on the local staff of the Washington Post.

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