米政権が半導体と医薬品の輸入状況調査開始、関税適用に向けた手続き

 トランプ米政権が、安全保障上の理由から半導体と医薬品に関税を課す手続きの一環として、これらの分野の輸入状況に関する調査を開始した。14日付の連邦官報で公示された。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Florence Lo)

[14日 ロイター] – トランプ米政権が、安全保障上の理由から半導体と医薬品に関税を課す手続きの一環として、これらの分野の輸入状況に関する調査を開始した。14日付の連邦官報で公示された。

 官報には、今月9日から21日間の期間を設けて関係者からの意見を募集することや、関税は米国通商拡大法232条によって認められた大統領権限に基づいて発動する意向であることが記されている。

トランプ政権はこれまでに232条を利用して銅と木材の輸入に関する調査を開始している。1期目には鉄鋼、アルミニウム、自動車への調査を完了させ、これに基づいて25%の関税を導入した。

半導体と医薬品への調査は1日に開始された、医薬品の原料や派生製品も対象となる。232条の調査は、発表から270日以内に完了しなければならない。

 トランプ大統領は半導体と医薬品については、既に発動した10%の一律関税とは別の枠組みを適用する考えを示している。

 13日にはトランプ氏が、輸入半導体への関税率を1週間以内に明らかにすると語り、一部企業への対応には柔軟性を持たせると付け加えた。

大手製薬会社は米国、欧州、アジアを中心に世界規模の製造拠点を設けている。米国への移転は多額の資金が必要となり、完了まで数年を要する可能性がある。

バーンスタインのアナリスト、コートニー・ブリーン氏は「5月中旬頃の関税が発表されると予想され、税率は10─25%になる可能性があるとみている。製薬業界は関税の段階的な引き上げと例外措置を求めるだろう」と述べた。

全米民生技術協会(CTA)の最高責任者(CEO)兼副会長のゲイリー・シャピロ氏は声明で、関税の法的根拠を国際緊急経済権限法(IEEPA)から232条に移行させたことは、政権がより持続可能で安定した根拠を求めていることを示唆すると分析した。しかし、下流の消費者向け技術製品が「半導体」に該当すると主張するのは無理があると指摘した。

同氏は「より賢明で的を絞った貿易戦略により、同盟国と協力して中国に対抗する」よう求めた。

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