ECB、貿易戦争で4月利下げの根拠強まる=フィンランド中銀総裁

 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのオッリ・レーン・フィンランド中銀総裁は9日、3月以降に下振れリスクが顕在化しているため、4月の理事会で利下げを支持する根拠が強まっていると述べた。2024年7月撮影(2025年 ロイター/Jana Rodenbusch)

[フランクフルト 8日 ロイター] – 複数の関係筋によると、欧州中央銀行(ECB)は、貿易戦争による世界的な株安を受けて、ユーロ圏の銀行や債券市場の監視を強めているが、現時点で警戒すべき理由は見つかっていない。

株価急落が長期化すれば、実体経済へのダメージにつながりかねないため、監視を強化しているという。

通常よりも頻繁に監視対象行に連絡を取り、預金などの状態を確認しているが、これまでのところ心強いフィードバックを得ている。

また、ECBは国債スプレッドにも注目。一部でスプレッドの拡大が見られるものの、引き続き制御可能な状態にあるという。

ECBの報道官はコメントを控えた。

ECBのデギンドス副総裁は8日、スペインで講演し、市場は「短期的には常に過剰反応する」とし、分断された新たな世界での均衡点を見つける必要があると指摘。ボラティリティーが高いにもかかわらず、市場は流動性を維持していると述べた。

副総裁はまた、米国との貿易摩擦を乗り切る可能性について「比較的楽観的」と指摘。欧州は(軍事・経済的に)より自立する必要を認識したとし、欧州は「冷静に」米国と交渉する必要があると述べた。

関係筋2人は、いわゆる「影の銀行」として知られる貸し手の米国ファンドについて、監督が緩い一方で問題が発生すると従来型銀行システムに波及する可能性があるため、懸念材料だとの見方を示した。

別の関係筋は、資本市場での資金調達環境が悪化している兆候としてVIX指数に見られるボラティリティーの高まりを指摘した。

関係筋によると、英中央銀行(イングランド銀)はここ数日の急激な市場変動で流動性のひずみが生じていないか監視している。

スペイン銀行の監督官は同日、銀行の流動性問題は予想していないとの見方を示した。

スイスとフランスの規制当局も、市場の流動性が枯渇していないことを確認。スイスの当局者はロイターに対し、「ヘッジファンド、プライベートエクイティー、クレジットファンドなどの非銀行金融機関の動向を注視することが非常に重要」と述べた。

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