10日のアジア株は急伸。トランプ米大統領が大半の貿易相手国に対する追加関税の適用を一時停止したことを受け、域内にリスク選好の株買いが広がった。
MSCIアジア太平洋指数は一時5.5%高と、2022年11月以来の上昇率。9日の米株式市場で株価指数が大きく上昇した流れを引き継いだ。
台湾株の指標、加権指数は9%余り上げ、記録的な上昇。半導体受託生産で世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は値幅制限いっぱいの10%高。日本やオーストラリア、韓国の株価指数は軒並み上げた。
中国株は3日続伸。中国政府による追加の景気刺激策や対米貿易を巡る取り決めへの期待感が反映されている。事情に詳しい関係者によれば、中国指導部は追加の景気刺激策を協議する会合を10日に開催する見通し。
本土株の指標CSI300指数や香港に上場する中国本土銘柄から成るハンセン中国企業株(H株)指数が上げている。
HSBCホールディングスのアジア担当チーフエコノミスト、フレデリック・ノイマン氏は「アジアをはじめとする世界の投資家は、胸をなで下ろしている」と指摘し、「米国による相互関税の延期は、交渉に時間を与える。米国の高関税が輸出けん引型のアジア経済に及ぼす影響を考慮すると、これは特に重要だ」と述べた。
一方、中国本土市場で人民元は下落。1ドル=7.3518元まで下げ、07年12月以来の安値を付けた。米国との貿易戦争激化が国内景気に悪影響を与え得るとの懸念から、中国はほぼ全ての主要通貨に対し元安を容認している。
BNPパリバの大中華圏外国為替・金利戦略責任者、王菊氏は、中国が元相場を徐々に弱める戦略を採用するのは妥当との考えを示し、「人民元が通貨バスケットに対して着実にアンダーパフォームすることを保証するもので、関税に対処する効果的かつ混乱の少ない方法だ」と説明した。
世界市場で先週から続いている不安定な動きは一段と強まっている。投資家らはトランプ氏の国別関税や急な政策変更の影響に苦慮。同氏の関税を非難する著名投資家も出始めた。
トランプ氏が世界の貿易秩序を再構築しようとする中で、エコノミストらは米経済のリセッション(景気後退)を予測し、ストラテジストらは株価見通しを下方修正している。
原題:Asian Stocks Surge Most Since 2022 After Trump’s Tariff Pause、Chinese Shares Climb for Third Day as Investors Bet on Stimulus、Yuan Drops to Weakest Since 2007 as US-China Trade War Deepens、Yuan Falls Versus Everything as China’s Tariff Relief Valve、Asian Stocks Join Relief Rally, Treasuries Gain: Markets Wrap、Stocks Rise, Bonds Swing After Tariff Reprieve: Markets Wrap、Taiwan Stock Gauge Surges by Record After US Tariff Reprieve(抜粋)
WACOCA: People, Life, Style.