
2月12日、欧州連合(EU)がエネルギー価格高騰から消費者や企業を守る方策を模索する中で、ガス業界はガス価格の上限を設定しないようEUに求めている。写真は西欧最大のLNGプラント。2024年3月、ノルウェーのハンメルフェストで撮影(2025年 ロイター/Lisi Niesner)
[ブリュッセル 12日 ロイター] – 欧州連合(EU)がエネルギー価格高騰から消費者や企業を守る方策を模索する中で、ガス業界はガス価格の上限を設定しないようEUに求めている。
EU欧州委は26日、業界の競争力向上とエネルギー価格引き下げのための一連の政策を提案する見通し。
欧州の天然ガス相場は今週、1メガワット時当たり58ユーロと、2年ぶりの高値を付けた。寒波と在庫減が背景にあり、ガス価格高騰への懸念が高まっている。
業界関係者は欧州委が価格上限を復活させることを危惧。2022年のエネルギー危機の際に導入された前回の価格上限は、一度も発動されることなく数週間前に期限切れとなった。
複数の業界団体はフォンデアライエン欧州委員長に書簡を送り、「(価格上限が)欧州のエネルギー市場の安定と欧州全体の供給に対し、広範囲に悪影響を与える恐れがある」と訴えた。さらに、価格上限がEUのガス価格指標の「信用を損ない、市場参加者にEU以外の指標を使うよう切り替えさせ、価格競争が激しい世界市場において欧州が液化天然ガス(LNG)を入手することがより難しくなる」と指摘した。
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