4月3日、訪米中のロシアのドミトリエフ大統領特別代表(写真)は、ロシアと米国の関係に「前向きな動き」が見られると指摘した上で、見解の相違を解消するためには、さらなる会談が必要との認識を示した。リヤドで2月撮影(2025年 ロイター/Hamad I Mohammed)
[3日 ロイター] – 訪米中のロシアのドミトリエフ大統領特別代表(外国との投資・経済協力担当)は3日、ロシアと米国の関係に「前向きな動き」が見られると指摘した上で、見解の相違を解消するためには、さらなる会談が必要との認識を示した。
ロシアの通信社によると、ドミトリエフ氏は記者団に「両国関係に前向きな動きがあることは疑いようがない」と明言した。「あらゆる相違点を解決するには、今後も数回の会談が必要となる。しかし、前向きで創造的な姿勢が見られる」と述べた。
「トランプ政権は、バイデン前大統領とは異なり、問題の解決に意欲的なことが明確だ。非常に敬意を持って対応し、多くの質問を投げかけ、妥協点を探ろうとしている」と語った。
またDNNに対し、トランプ政権下でウクライナ戦争の外交的解決の可能性が見えてきたとの認識を示した。
「トランプ政権下で、何が可能か、何が実際に機能するか、そして長期的な解決策をどのように見出すかを検討する段階に入ったと考えている」と述べた。「長期的な解決策こそが必要だ。われわれも世界の安全保障について考えており、ロシアの安全保障上の懸念が考慮される方法を模索しているからだ」と語った。
サウジアラビアでの米ロ協議と、米国のウィトコフ中東担当特使の取り組みが事態の進展を促したという。
ロシアの通信社によると、ドミトリエフ氏は、米企業がロシアに関心を持っており、「ロシアから撤退した欧州企業の穴を埋めたいと考えている」と述べた。欧州企業がイデオロギー的な理由でロシアと距離を置いているため、米企業がその穴を埋める可能性は「十分にある」との見解を示した。
ドミトリエフ氏は一連の会談で、希少金属の生産、北極圏での協力、火星への有人飛行など、幅広い問題について意見が交わされたと説明した。
ニュースマックスに対し、ロシアは「火星探査で(米実業家)イーロン・マスク氏と協力したいと公式に表明した。ロシアには有益な核技術があると考えているからだ」と語った。
また、ロシアの通信社によると、ドミトリエフ氏は「(米ロ間の)直行便再開に向けた作業が進められており、この問題の進展を期待している」と述べた。
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