ページをご覧いただき、ありがとうございます。UAPACAAパートナーズの岡安です。

冬に逆戻りの新年度開始。日本でもアフリカでも、気候変動の影響をひしひしと感じます。

皆さまも体調管理にはくれぐれもお気をつけください。

 

さて、今回お届けするロベケの点描は、知る人ぞ知る(日本では実は人気の)ヨウムの群舞です。

国立公園内のバイとしては奥まった(なので、密猟者も狙いやすい…怒)ところにあるジャンギ・バイは、入り組んだ薮が周りを覆う、奥行き数キロはあろうかという広大な水草スワンプ(湿地)です。

このバイには、毎朝、何万羽というアフリカアオバト、そして何千というヨウムが集まり、ミネラルたっぷりの土を舐めたり水草の花を啄んだり、賑やかな鳥たちの食卓が繰り広げられるのです。

 

マルミミゾウやゴリラ、バッファローという大型哺乳類にも事欠かないのですが、なんと言っても見ものはこの一大群舞のスペクタクル。鳥好きな方たちにはたまらないだろうと、13年前に初めて観た時に思いましたが、今でも変わらぬ姿を見せるアオバトやヨウムに、ロベケの楽園ぶりを実感させてもらうのも、岡安にとっては自然と平和を感じられる貴重なひと時です。

 

さて、そんなジャンギに、お正月のエコツアーで訪れた時は…。

2泊した2泊とも、朝は鳥たちが期待通りに乱舞を見せてくれましたが、2日目の朝はずいぶん変則的でした…?

 

万の単位のアオバトが普通のバイですが(いつもいる訳ではなくて、朝、集まってきます)、この朝はなぜかほとんど姿を見せず…代わりに、普段より数倍はいるかというヨウムが、早々とやってきてずっと高いところを旋回しています。

薮で隠れたところにも、確かに着地場はあるのですが、そこに全部、集まっているようでもなく…。

ひたすら上空をグルグルしながら、「ああでもないこうでもない」と鳴き交わして、降りるかどうかの議論を繰り返しているような賑やかさです。

 

ヨウムの知性は折り紙付きで、人の言葉もすぐに覚えてしまいます。

岡安が昔、勤めていたゴリラの孤児院では、ボノボ語を一斉に覚えてしまったヨウム群団がいて(密猟者から没収されて、野生に戻すために一時収容していました)、すっかり騙された私もスタッフも大笑いでしたが…。

この日も群舞が割れそうになると、ギャーギャーと叫ぶ一団が急旋回して「集まれ集まれ」。残念ながら鳥語に疎い私は、この日の顛末を理解する知恵は持ち合わせていないのですが、長く付き合えばまた違う表情を見せてくれる、アフリカの大自然に惚れ直すのがこんな何気ない一コマです。

 

この平和な野生の世界を守るために、皆さまのお力添えを何とぞよろしくお願いいたします!!

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