「まさかこんな離島も対象になるとは」──。トランプ米大統領が2日発表した相互関税は、南太平洋に浮かぶオーストラリアの小さな島も対象とした。アルバニージー首相(写真)は関税率が本土より高いことは「予想外で、やや変だ」と語った。昨年10月撮影(2025年 ロイター/Athit Perawongmetha/File Photo)
[シドニー 3日 ロイター] – 「まさかこんな離島も対象になるとは」──。トランプ米大統領が2日発表した相互関税は、南太平洋に浮かぶオーストラリアの小さな島も対象とした。しかも税率はオーストラリアに課した10%よりも高い29%。地元住民の一人はこのニュースを聞いたとき「何かの間違い」だと思ったという。
ノーフォーク島は、オーストラリア本土の東約600マイル(約970キロメートル)の南太平洋に浮かぶ火山島で人口は2188人。ケンティア椰子の種子を主に欧州向けに輸出しているが、その規模は年100万ドル足らず。住民からは「ノーフォーク島は世界の中の小さな点に過ぎない」、「彼らはノーフォーク島がどこにあるのかさえ知らないだろう」との声が聞かれた。
アルバニージー首相は豪公共放送に「直近確認したとき、ノーフォーク島はオーストラリアの一部だった」と述べ、ノーフォーク島の関税率が本土より高いことは「予想外で、やや変だ」と語った。
このほか、南極に近く、人が住んでいないハード島やマクドナルド諸島も10%の関税を課せられた。
米政府のデータによると、ノーフォーク島は2022年から24年まで3年連続で対米貿易黒字を計上。24年の対米輸出は20万ドル、米国からの輸入は10万ドルだった。
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