ブラジル食肉業者、仏カルフール国内店舗に供給停止か=報道

 11月25日、ブラジルのメディアによると、同国の食肉加工業者らが国内にあるフランス小売大手カルフール店舗への供給を停止した。写真はブラジルのサンパウロにあるカルフールの店舗。2017年7月撮影(2024 ロイター/Paulo Whitaker)

[サンパウロ 25日 ロイター] – ブラジルのメディアによると、同国の食肉加工業者らが国内にあるフランス小売大手カルフール(CARR.PA), opens new tab(CRFB3.SA), opens new tab店舗への供給を停止した。同社のボンパール最高経営責任者(CEO)が仏農家と連携し、仏国内の店舗から南米産牛肉を排除すると発言したことへの反発という。報道によると、供給を停止したのはブラジル食肉加工大手JBS(JBSS3.SA), opens new tabやマルフリグ(MRFG3.SA), opens new tabなど。カルフール150店舗で影響が生じ、輸送も混乱しているという。

一方、カルフールは「事実無根」と報道を否定。ロイターに24日、地元店舗への食肉供給は通常通りで、不足していないと説明した。

ブラジル肉輸出工業会(ABIEC)は供給停止についてコメントしていない。先週の声明では、カルフールの南米産食肉排除方針について「矛盾している」と批判していた。同会によると、カルフールはブラジル国内で1200店舗を展開しているという。

ブラジル政府もカルフールを非難。ファバロ農業相は、欧州連合(EU)と南米南部共同市場(メルコスール)の貿易協定締結を妨害する仏企業の「組織的な行為」との見方を示した。

ボンパール氏はSNSで、協定締結により「食肉生産のリスクが仏市場に広がり、義務や基準を満たせなくなる」と指摘した。

これに対しABIECは「仏農家を守ろうとするカルフールの保護貿易主義的な立場が同社の事業を弱体化させ、欧州市場を供給不足のリスクにさらしている」と述べた。

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