欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル理事は2日、パリでの講演で、世界経済の中でのユーロの役割を強化する方法を模索する中、欧州連合(EU)の共通債務について再び検討する時が来ていると述べた。

  シュナーベル氏は、ユーロの国際的立ち位置を向上させる「数少ないチャンス」であり、欧州はその方策を考えるべきだと述べた。シュナーベル氏は、成長を取り戻す政策について講演した。

  シュナーベル氏の発言は、トランプ米大統領が各国に巨額の関税を課し、世界金融を再編すると威嚇する中、米国の経済戦略が混乱し、ユーロにチャンスが到来したとみる欧州の他の金融関係者の声を反映したものだ。

  シュナーベル氏は「今、ヘッジファンドのマネジャーに話を聞けば、彼らは代替を模索しているが、流動性が高く、規模の大きい欧州債券市場を見逃している。おそらく今が、そこへ向かっての動き方を考える時だ」と述べた。

  シュナーベル氏は、EU加盟国が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の際に、共同出資の「復興基金」を創設したことに触れ、欧州は共通債に向け、すでに大きな一歩を踏み出していると指摘した。

  ただ、ドイツをはじめとする欧州諸国では、共同債務は依然として議論の余地があるとの見方が強い。シュナーベル氏は共通債について「現在はそれほど話題に上らなくなっているので、再びその議論に戻らなければならないのかもしれない」とシュナーベル氏は述べた。

 

原題:ECB’s Schnabel Revives Joint-Debt Debate to Bolster Euro’s Role(抜粋)

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