[オタワ 1日 ロイター] – カナダのトルドー首相は1日、米国の関税措置に対抗して1550億カナダドル(約1065億米ドル)相当の米国製品に25%の関税を課すと記者会見で表明した。
300億カナダドル相当の関税を4日から、21日後に1250億カナダドル相当の関税が発効する予定と説明した。
関税は米国産のビール、ワイン、バーボン、果物、フルーツジュースなどを対象とし、トランプ氏の地元フロリダ州産のオレンジジュースも含まれる。このほか衣料品、スポーツ用品、家電製品なども対象にするという。
トルドー氏は国民にカナダ製品を購入し、休暇は米国ではなくカナダ国内で過ごすよう呼びかけた。重要鉱物やエネルギー調達などのパートナーシップに関連する可能性のある非関税措置を検討していることも明らかにした。
カナダのトルドー首相は1日、米国の関税措置に対抗して1550億カナダドル(約1065億米ドル)相当の米国製品に25%の関税を課すと表明した。写真は会見するトルドー首相。2月1日、オタワで撮影(2025年 ロイター/Patrick Doyle)
カナダにとって今後数週間は厳しい時期になるとし、トランプ氏の関税が米国人にも打撃を与えると警告した。米国の市民に向けて「(トランプ氏の関税は)食料品やガソリン代など、あなた方のコストを押し上げ、生活必需品を手ごろな価格で入手するのを妨げるだろう」と述べた。
トランプ米政権はこの日、カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を課す大統領に署名した。カナダからのエネルギー製品については10%の関税を課す。 もっと見る トルドー首相の会見に先立ち、メキシコのシェインバウム大統領はXに投稿。関税および非関税の対抗措置を講じるよう経済相に指示したと明らかにした。対抗措置は自国の利益を守るためとした上で、米国との対決ではなく協調と対話を求めていると強調した。 もっと見る
カナダの対米輸出は国内総生産(GDP)の約17.8%を占める。23年の米国向け財・サービス輸出は約5500億カナダドルで総輸出の4分の3以上を占めた。エネルギーの対米輸出は全体の30%に相当。
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