韓国政府、国民に冷静な行動呼びかけ 尹氏弾劾審判の決定控え

韓国の韓悳洙大統領代行は2日、尹錫悦大統領の罷免の是非を巡る弾劾審判の決定を冷静に受け止めるよう国民に呼びかけた。4日の言い渡しを控え、警察は憲法裁判所周辺の警備を強化している。 2月20日、ソウルで撮影(2025年 ロイター/ SONG KYUNG-SEOK)

[ソウル 2日 ロイター] – 韓国の韓悳洙大統領代行は2日、尹錫悦大統領の罷免の是非を巡る弾劾審判の決定を冷静に受け止めるよう国民に呼びかけた。4日の言い渡しを控え、警察は憲法裁判所周辺の警備を強化している。

韓氏は裁判所判断に先立ち行った安全に関する閣僚会議で、暴力をあおるような発言をしないよう政治家に「強く要請する」と述べた。

「政府はいかなる違法行為も暴力行為も容認しない。どのような決定が下されても、法の支配に基づき冷静に結果を受け入れなければならない」と述べた。

憲法裁判所は1日、尹大統領の罷免の是非について4日午前11時に判断を下すと発表した。 もっと見る

政治的対立が深刻化する中、野党は2日、崔相穆経済副首相兼企画財政相の弾劾訴追動議を提出した。ただ、尹大統領の罷免を巡る憲法裁の判断が出るまで、崔氏の弾劾案採決は先送りされるとみられている。

警察は裁判所周辺の警備を強化し、4日の深夜から警官を総動員する準備を整えている。

1月には尹氏の拘束継続に抗議する支持者ら数百人が裁判所の建物に押し入り、窓ガラスを割るなどの暴動に発展した。

外国大使館は4日に大規模な集会や警察の厳重な警備が予想されることから、特別な注意を呼びかけている。

ソウルの米国大使館は3日午後と4日終日、ビザ面接など通常の領事業務を中止すると発表。中国大使館は自国民に対し、大規模な政治的抗議活動に近づいたり参加したりしないよう呼びかけた。

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