南米アルゼンチンは現在の外国為替管理を2025年に廃止した後、管理変動相場制、いわゆる「管理フロート」を導入するかどうかを検討している。

   同国はここ5年間、外為・資本市場の取引を制限しており、輸出企業に利益として得たドルの売却を義務付けている。この管理により、企業が国外に配当金を送金することも、個人による外貨購入も規制されている。

  ミレイ大統領とカプト経済相は、来年中に外為管理を撤廃する方針を示したが、その後どのような通貨体制を採用するかについて詳細には触れていない。

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ミレイ大統領(ローマ、12月14日)

Source: Bloomberg

  しかし、政策立案に携わったフェデリコ・フリアセ中央銀行理事とマルティン・バウティエル経済相顧問は先週、ブエノスアイレスのトルクァト・ディ・テッラ大学で行われたプレゼンテーションで、計画の大枠を明らかにした。

  13日に公開されたウェブキャストによれば、フリアセ氏は通貨政策について、「すでに計画は立てているが、多くの詳細を公表することはできない」と説明。

  その上で、「アルゼンチンは明らかに通貨のボラティリティーを制限しなければならない」状況だと述べ、複数の国が「通貨のボラティリティーをコントロールする管理フロート」によってインフレ抑制に成功していると指摘した。

     中銀と経済省の報道官は、コメント要請にすぐには応じなかった。 

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  アルゼンチンは以前も管理フロートを導入している。カプト氏が18年に中銀総裁を務めていた際、当局はペソを支えるために市場に介入したが、この戦略は最終的に持続不可能となった。同氏の総裁退任後に中銀が実施した新たな管理フロートも、ペソの下落を食い止めることはできなかった。

  フリアセ氏は、中銀の資本増強が外為管理を廃止する前提条件だとしている。

原題:Argentina Weighs Managed Exchange Rate Once Controls Are Lifted  (抜粋)

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