2月17日、アルゼンチンのミレイ大統領が暗号資産(仮想通貨)を推奨して価格が暴落した問題について司法当局は、ベテランのマリア・セルビニ連邦判事が調査を担当することを決めた。リオデジャネイロで2024年11月撮影(2025年 ロイター/Pilar Olivares)
[ブエノスアイレス 17日 ロイター] – アルゼンチンのミレイ大統領が暗号資産(仮想通貨)を推奨して価格が暴落した問題について司法当局は17日、ベテランのマリア・セルビニ連邦判事が調査を担当することを決めた。地元メディアによると、アルゼンチンの司法当局に100件を超える苦情が寄せられ、米裁判所にも数件の訴訟が申し立てられた。
リバタリアン(自由至上主義者)のミレイ氏は14日、あまり知られていない暗号資産「$LIBRA」をXで推奨。短い間に上昇した後で急落し、ミレイ氏は投稿を削除した上でこの仮想通貨との関係を否定した。
アルゼンチン議会の野党議員は、ミレイ氏が議会で弾劾を受ける可能性があると表明。同国のフィンテック会議所は、ミレイ氏の行為は複数の投資家らを誘い、仮想通貨の価値を高騰させた後、すぐに資金を引き出して投資家らに価値のない仮想通貨を押し付ける詐欺に相当する可能性があると指摘した。
野党議員は、厳しい緊縮政策で投資家の称賛を集め、高騰するインフレを抑えることに成功したミレイ氏が、その行動によって弾劾を受ける可能性があると述べている。
コンサルタント会社のワイズ・キャピタルは「ミレイ政権は最大の風評被害に見舞われている」とし、現在は仮想通貨がデマのレッテルを貼られているとした。
地元の非政府組織(NGO)は、ミレイ氏と他の政府当局者を不正な共謀、詐欺、当局者としての義務違反で告発。このNGOはウェブサイトで「ミレイ氏は仮想通貨 $LIBRAを使った詐欺を組織した不正な共謀の一員であり、40億ドルを超える損失を出し、4万人超の人々に打撃を与えたことを糾弾する」との声明を出した。
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