カナダ鉄鋼・アルミ工場で一時解雇 米関税のあおりで

 トランプ米大統領の関税政策のあおりを受け、カナダの鉄鋼・アルミニウム業界で多数の従業員がレイオフ(一時解雇)されている。写真は圧延鋼材のコイル。オンタリオ州ハミルトンで1月撮影(2025年 ロイター/Carlos Osorio)

[トロント 26日 ロイター] – トランプ米大統領の関税政策のあおりを受け、カナダの鉄鋼・アルミニウム業界で多数の従業員がレイオフ(一時解雇)されている。労働組合や企業が明らかにした。

複数のエコノミストは、現状が単なる始まりにすぎないと指摘。関税が長期化すれば、その影響が拡大することが見込まれるためだ。

トランプ政権は鉄鋼とアルミへの関税を3月12日に発動。さらなる関税を4月2日に発表する見通し。

北米最大の民間労組である全米鉄鋼労組(USW)は、カナダで22万5000人を超す組合員を抱える。USW関係者によれば、カナダで既に200人の組合員が解雇された。

影響を受けた企業の一つがカナダ・メタル・プロセッシング・グループで、2月24日に140人の雇用削減を発表。「米国による鉄鋼や鉄鋼派生製品への関税」を理由の一つに挙げた。

オンタリオ州を拠点とするアルゴマ・スチールl(ASTL.TO), opens new tabも27人をレイオフした。 先のUSW関係者は「4月2日に完全な形での関税が発表されれば、10万人の組合員が影響を受ける可能性がある」と指摘した。

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Toronto-based correspondent covering among other topics migration and health.

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