イタリアで行われたワンデーレース「トロフェオ・アルフレッド・ビンダ」は激しいアタック合戦の末、集団スプリントで決着。エリーザ・バルサモ(リドル・トレック)がライバルたちを抑え、母国イタリアで連覇を達成した。ロード初戦に臨んだマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
ストラーデビアンケ・ドンネの熱戦から1週間後の3月16日、同じイタリアでトロフェオ・アルフレッド・ビンダが行われた。初開催は1974年と女子レースの中では歴史深いワンデーレースは、イタリアの名選手アルフレッド・ビンダ生誕の地チッティーリオに設定された周回コースを巡る、152kmレースだ。
細かなアップダウンが選手たちの脚を削る女子ワールドツアー第6戦には、シクロクロスで負傷し、これが今シーズンのロード初戦となったマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が出場。ポーリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)と2016年以来、9年振りに同じチームで走ることとなった。
マッジョーレ湖畔を走る選手たち photo:CorVos
レースはベテランのエリザベス・ダイグナン(イギリス、リドル・トレック)など、ワールドチームが選手を送った13名の逃げ集団が形成される。メイン集団はその動きを逃したAGインシュランス・スーダルが牽引し、残り50km地点でその差は30秒まで縮まる。そして残り32km地点で逃げは捉えられ、そこからエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)などが積極的にアタックした。
最終周回ではストラーデビアンケの優勝者であるデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)が仕掛けたものの、登りの距離が十分ではないため、後続を引き離すことはできない。そのため勝負は昨年同様、集団スプリントに持ち込まれた。
フォレリングがロングスプリントを仕掛けるも、ャット・ファーグソン(イギリス、モビスター)やカタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム)などスプリントに優れた選手たちが追い抜いていく。そして先頭でフィニッシュラインを通過したのは、前年優勝者であるエリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック)だった。
スプリント勝利したエリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック) photo:CorVos
ライバルを退け、今季3勝目を飾った元世界王者のバルサモ。「ラスト2周回にアタックが繰り返され、キャリアの中でも最も厳しいレースとなった。そんな中でもチームメイトが素晴らしい走りでサポートしてくれ、おかげで勝利できる完璧な日になった」と、2年連続3度目となる優勝を喜んだ。
フォスは5位に入り、表彰台こそ逃したものの、シーズン初戦を上々の結果で終えている。
大会連覇を達成したエリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック) photo:CorVos
WACOCA: People, Life, Style.