28日に発表されたフランスとスペインの3月の消費者物価指数(CPI、EU基準)の上昇率が市場予想を下回った。欧州中央銀行(ECB)によるさらなる利下げ判断の後押しになりそうだ。

  今月フランスでは前年同月比0.9%と、アナリストの予想に反し横ばいだった。スペインも同2.2%と前月の2.9%から減速し、予想を大幅に下回る減速となった。ECBが目標とする物価上昇率2%に近づいてきている。

  フランスのインフレ率は現在、7カ月連続でECBの目標を下回っている。3月は、エネルギー価格と製造品価格が前年同月より下落したが、注目されているサービス部門では、前月の2.2%からやや加速し2.3%となった。

  スペインの減速の主な要因は電気料金の低下で、燃料費の寄与度はそれより低かった。エネルギーと一部の食料品を除くコア指数は2%に低下した。

French and Spanish Inflation Undershoot Economists’ Expecations

 

 

  短期金融市場は、年内の利下げ幅の予測をわずかに拡大し、計60ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)としている。今年3度目の利下げが行われる可能性は40%とみられている。

  来週は、他の主要加盟国やユーロ圏全体のCPIが発表される予定で、欧州の今月の価格動向がより明らかになる。

  ECBの政策立案者らは、4月17日の政策委員会会合に向け、米国のトランプ大統領の関税や欧州における軍事支出の急増が、インフレや経済成長にどのような影響を与えるかの評価を続けている。

  ECBは昨年6月以来、6回の利下げを行い、準備預金金利は2.5%まで引き下げられた。だが、当局者らは次の動きについては、相反するシグナルを発している。政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁は26日、金融緩和は「まだ終わってもおらず、自動的でもない」と述べた。一方、ウンシュ・ベルギー中銀総裁は27日、来月は利下げの一時停止を検討すべきだと考えている。

  同日発表されたユーロ圏消費者の2月のインフレ期待は、前月からほぼ横ばいだった。今後12カ月間の物価上昇率の見通しは2.6%、今後3年間は2.4%と、ECBが目指す2%を上回った。

 

 

原題:French and Spanish Inflation Undershoot, Backing ECB Cuts (3) (原題)

(最終段落を追加し更新します)

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