インド成長率、4-6月期は6.7%に鈍化 依然主要国上回る水準

インド当局が30日に発表した4─6月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.7%増となった。2023年8月撮影(2024年 ロイター/Amit Dave)

[ニューデリー 30日 ロイター] – インド当局が30日に発表した4─6月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.7%増となった。総選挙期間中に政府支出が抑制されたことが響いた。ロイターがまとめた市場予想の6.9%増を下回り、前四半期の7.8%増から成長が鈍化した。

一方、中国の4─6月期の成長率4.7%は上回り、引き続き世界で最も高い成長率を維持する主要経済国となっている。

エコノミストはインフレ鈍化と政府支出の回復が今後数カ月の伸びを支えると予想しており、インドの経済成長率の減速は一時的なものとみられる。総選挙に伴い政局の不透明感が意識されたことも、投資や消費行動の重荷となったことが示唆された。

より安定した成長指標とみなされる粗付加価値(GVA)ベースでの成長率は前年同期比6.8%増と、1-3月期の6.3%増を上回った。

政府支出(実質ベース)は前年同期比0.2%減った。1-3月期は0.9%増だった。

インドのGDPの約17%を占める製造業は前年同期比7.0%増。1-3月期は8.9%増だった。

コタック・マヒンドラ銀行のチーフエコノミスト、ウパスナ・バードワジ氏は、GDPのデータは予想よりは軟調だったが、GVAでは非農業部門が支えて堅調さを保ったと指摘。「2024/25年のGDPの伸び率6.9%としている予想を据え置く。主に地方の需要と政府支出に支えられるためで、都市部の需要や民間設備投資の弱まり、世界的な景気減速を注意深く見守る」と述べた。

インド準備銀行(中央銀行)は24/25年度の経済成長率を7.2%と予測。23/24年度は8.2%だった。

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Manoj Kumar is a Senior Economics Correspondent based in New Delhi. He covers macroeconomy with a focus on India’s economic policies for manufacturing, trade and the rural economy. He has written on a broad range of topics including India’s annual budgets, taxation, inflation, youth unemployment, protests and the impact of government policies on people. Previously, he worked with the PTI news agency and The Tribune newspaper covering ministries of finance, commerce & industry, and petroleum besides parliament.

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