ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は11月5日公表した半期金融安定性報告で、景気が低迷する中、同国の金融システムは強靭性を保っており、リスクは依然として抑制されているとの認識を示した。ウェリントンで2017年7月撮影(2024年 ロイター/David Gray)
[ウェリントン 5日 ロイター] – ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は5日公表した半期金融安定性報告で、国内経済について厳しい見通しを示した。失業が増大しており、企業も資金難で投資を遅らせているという。
中銀は、国内経済活動の弱さが以前よりも顕著になっており、世界経済の低迷と高金利を背景に需要が減少したと指摘。
「失業増大により、一部の家計で深刻な資金面の問題が生じつつある」と述べた。
また、企業は利益率低下と需要低迷に見舞われており、長引くコスト圧力で事業環境が一段と厳しくなっているという。
中銀は第3・四半期の経済が縮小したと予想。8月以降、計75ベーシスポイント(bp)の利下げを実施している。
会見した中銀のオア総裁は、実体経済が利下げに後れを取っており、そうしたラグが生じている期間中が懸念要因だと指摘。予想外のショックで経済が下振れることは望ましくないと述べた。
<金融システムは強靭性維持、リスクなお抑制>
中銀は景気が低迷する中、同国の金融システムは強靭性を保っており、リスクは依然として抑制されているとの認識も示した。
債務返済コストはピークに近付き、下がり始めているとし、住宅ローン金利も過去6カ月で低下しているとした。
各銀行は、不良債権が若干増加するものの、過去の景気後退時に見られた水準以下にとどまると見込んでいるという。
ホークスビー副総裁は「国内の銀行は、潜在的な貸し倒れへの効果的な対処を含め、家計や企業を引き続き支援する態勢が整っている」と述べた。
報告書は、失業増が不良債権の一因となっており、債務返済コストが今のところ総じて高止まりする中、失業率の上昇で今後6カ月の間に住宅ローンの支払いが滞る債務者が増える可能性が高いと指摘した。
また、輸出価格の回復がコスト上昇に直面する農家を支援しているが、より深刻な景気後退は農家にとって依然としてリスクだと記した。
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