欧州連合(EU)の競争規制当局は19日、米グーグルによる「デジタル市場法(DMA)」違反が2件あったと明らかにした。2024年8月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ブリュッセル 19日 ロイター] – 欧州連合(EU)の競争規制当局は19日、米グーグルによる「デジタル市場法(DMA)」違反が2件あったと明らかにした。DMAは巨大IT企業による自社サービスの優遇などを禁じている。
競争規制当局はアップル(AAPL.O), opens new tabに対し、同業他社がアップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」やタブレット端末「iPad(アイパッド)」に接続しやすくするよう命じた。
トランプ米大統領は米国の企業に罰金を科した国に関税を課すと脅しており、米EU間の緊張は高まっている。
EU欧州委員会は昨年3月から、グーグルとアップルがDMAを順守していない恐れがあるとして調査を続けている。
グーグルを巡っては、アプリ開発事業者が「グーグルプレイ」以外のアプリストアの利用をユーザーに提案することを同社が制限していたかどうかや、「グーグルホテルズ」「グーグルフライト」といった同社検索エンジンを優遇していたかどうかが焦点となっていた。
競争当局は19日、グーグルに対する予備調査の結果を公表。焦点となっていた2点のいずれも違反していると明らかにした。
グーグルに関しては、同社親会社アルファベット(GOOGL.O), opens new tabが、アプリ開発者が消費者を他のアプリストアに誘導することを技術的に妨げていると指摘。グーグルプレイを通じた新たな顧客獲得の対価としてアプリ開発者に請求されるサービス料は、正当な範囲を超えていると述べた。
アップルに対しては、同社のエコシステム(経済圏)を同業他社に開放するよう命じた。
グーグルは、EUの規制が消費者や事業に打撃を与えていると反発した。
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