NZ出国者数が昨年最多に、国民が半数以上 景気低迷で

 1月23日、ニュージーランド(NZ)統計局が発表した暫定データによると、同国を昨年出国した人の数が過去最高を記録した。写真はニュージーランドのオークランド。2023年8月撮影(2025 ロイター/Molly Darlington)

[ウェリントン 23日 ロイター] – ニュージーランド(NZ)統計局が23日発表した暫定データによると、同国を昨年出国した人の数が過去最高を記録した。第3・四半期にテクニカルな景気後退(リセッション)に突入した経済の弱さがあらためて示された。

それによると、昨年11月までの1年間の出国者は前年比28%増の12万7800人。このうち50%以上がNZ国民だった。

同国は近年、NZ準備銀行(中央銀行)による利上げを受けて景気が低迷している。

ウエストパックのシニアエコノミスト、マイケル・ゴードン氏は、多くの人が雇用機会を求めてNZに来ており、それがなくなれば出国すると指摘。「今はオーストラリアの雇用機会の方が多いため、相当の国民が出国している」と述べた。

ただ、出国者数が移民の入国で相殺される状況は続いており、ゴードン氏は、永住のための入国者から出国者を差し引いた純移民数は平均的な水準に戻っているとした上で、長期的には純移民が国の経済を支えるだろうと述べた。

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