黒海合意、ロシアの利益と世界の食糧安保のため=外相

 3月26日、ロシアのラブロフ外相は黒海の安全な航行確保で米国と合意したことについて、世界の食糧安全保障のために穀物・肥料市場にロシアが戻ることなどを目的としていると表明した。写真は黒海を警備するウクライナ警備隊の船。2024年2月撮影(2025年 ロイター/Thomas Peter)

[モスクワ 25日 ロイター] – ロシア大統領府は25日、西側諸国が穀物と肥料の輸出に関連する制裁措置を解除することを条件に、黒海における安全な航行を確保することで合意したと明らかにした。

また、ロシアと米国は3月18日からの30日間にわたり、ロシアとウクライナのエネルギー施設に対する攻撃を停止するための措置を策定することでも合意したと表明。ロシアの農産物と肥料の輸出を巡り、米国が世界市場へのアクセス回復を支援する意向を示したことも明らかにした。

ただ、ロスセリホズバンク(ロシア農業銀行)対する制裁措置の解除のほか、国際的な資金決済網「国際銀行間通信協会(SWIFT)」への同行のアクセス回復など、多くの条件を提示。ロシアの穀物と肥料の輸出業者や輸送に関与する保険会社に対する制裁措置のほか、船舶や貿易金融業務に対する制限措置も解除される必要があるとした。

ロシアのラブロフ外相は「ロシアは穀物と肥料市場が予測可能であることを望んでいる」と述べた。

米国はサウジアラビアの首都リヤドで23日にウクライナの代表団、24日にロシアの代表団と協議を実施。米ホワイトハウスは25日、黒海における船舶の安全な航行を確保し、両国のエネルギー施設に対する攻撃禁止の履行に向け、ウクライナおよびロシアと個別に合意したと発表した。 もっと見る

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