主要7カ国(G7)外相が12─14日にカナダ・ケベック州で開催している会合の声明案では、ウクライナ停戦が尊重され、強力かつ信頼できる安全保障の保証が必要と強調する見通し。同日撮影(2025年 ロイター/Mathieu Belanger)
[ラ・マルベ(カナダ) 13日 ロイター] – 主要7カ国(G7)外相が12─14日にカナダ・ケベック州で開催している会合の声明案では、ウクライナ停戦が尊重され、強力かつ信頼できる安全保障の保証が必要と強調する見通し。ロイターが声明文の草案を入手した。
外交筋によると、声明案はまだ変更される可能性があり、合意が得られない可能性もある。
声明案では、サウジアラビア西部ジッダで行われた米・ウクライナ高官協議の取り組みを歓迎し、ロシアに対し「無条件」に従うよう求めた。ロシアに対する新たな制裁の可能性については何も触れられていない。ロシアを標的とした昨年11月の声明よりも大幅に短くなっている。
トランプ米大統領のウクライナに対する外交政策の転換と関税導入を巡り同盟国間に緊張が高まる中、合意できる包括的な最終声明の作成は困難を極めているもよう。ただ、外交筋によると、雰囲気は前向きだったという。
G7が結束を示すために不可欠な合意への希望はあったという。もし合意できなかった場合は、協議内容をまとめた議長国カナダからの議長声明の発表を選ぶことも可能だ。
米政府は声明作成にあたり、ウクライナを巡る表現に制限をかけようとしている。
声明案には、米政府が要求した中国に対するより厳しい文言や、台湾寄りの文言も含まれている。
2人の外交官によれば、ガザや中東に関する文言でもめており、特にイスラエル・パレスチナ紛争の「2国家解決」という考え方に米国が抵抗しており、最終的には合意を阻む可能性があるという。
米政府はロシアのいわゆるシャドーフリート(制裁逃れのための影の艦隊)対策に関する別の声明案には反対した。
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