よりユーザーフレンドリーになったBIOSと高いパフォーマンス
UEFI BIOS回りのUIは、サーバー向けでよくある素っ気ないタイプではなく、SuperOブランド製品で一貫してグラフィカルかつユーザーフレンドリーなものを採用している。Z390世代以降で採用されたUIをほぼ踏襲しているため、使い勝手という意味では従来通り及第点だ。
とはいえ、旧世代から進化がまったくないというわけではなく、たとえばCPUのパフォーマンス設定において、搭載しているCPUクーラーが何なのか(水冷、空冷、リテール)を視覚的に選択するだけで、最適なCPU TDP上限設定を行なってくれるといった他社でもあるような機能が実装され、直感的かつ設定がしやすくなっている。
また、さすがに世代を重ねただけのことはあって、BIOSの挙動自体も安定している印象。たとえば以前テストした「C9Z490-PGW」の初期バージョンでは、設定を保存せずに終了するとエラーで止まるといった謎のバグがあったが、今回のC9Z890-MWに入っていた「1.1a」ではそういった不審な挙動はなく、安心して使える印象だった。
最後に簡単に性能を見ていきたい。今回はDDR5-4800メモリ、Intel Arc A770ビデオカード(Acer Predator BiFrost Intel Arc A770 OC)、1TB SSD(ZETTASTONE CP200、PCIe 3.0 x4対応)、CPUクーラーに240mm簡易水冷(CRYORIG A40 Ultimate)、OSにWindows 11 Pro バージョン24H2などの環境を用意した。ベンチマークとしてCinebench R23、Blender Benchmark、PCMark 10、3DMarkを実施している。ちなみに今回、電源プランは「バランス」に設定している。
唯一気がかりだった点は、BIOSのデフォルトではResizable BARがオフになっていることだ。近年のビデオカードはResizable BARをオンにすることを推奨しているため、ここは要注意である(今回はオンに設定している)。
Cinebench R23の結果
Blender Benchmarkの結果
PCMark 10の結果
今回はベンチマークの画面キャプチャを掲載する形となっているため、数値比較ができるベンチマークの結果関しては以前のレビュー記事を参照されたいが、Cinebench R23やBlender Benchmarkなどでは概ね過去を上回るスコアを残しており、Intelの公言通りベンチスコアの向上が見られる。ことCinebench R23のシングルコア性能に関しては2,416という高いスコアで、競合や旧世代を寄せ付けない雰囲気だ。
「Intel Z890チップセット搭載マザーボード」という括りで見れば競合は非常に多いのだが、実はmicroATXフォームファクタに絞ってみると今のところ4製品程度しかない。ハイエンドビデオカードが大型化している昨今、「Mini-ITXでハイエンドゲーミングPC組んだら結局大きさ的にmicroATXとあまり変わらない」状況の中、安価なケースが豊富にあるmicroATXは大いにアリだ。その中でも派手さは不要で質実剛健を求めるならC9Z890-MWは魅力的な選択肢であると言え、日本国内への早期投入に期待したい。
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