米マイクロソフトは、高度な技術を持つ中国のハッカー集団がサプライチェーン攻撃のキャンペーンを展開していると警告した。

  同社の脅威インテリジェンス部門は5日のブログ投稿で、シルクタイフーンとして知られる集団が、米国内外のさまざまな企業や組織へのスパイ活動を実施するため、リモート管理ツールやクラウドアプリケーションを標的にしていると指摘した。

  マイクロソフトは、2024年終盤にハッカーがクラウドストレージサービスを標的にし、そこから顧客データにアクセスするための鍵を盗み出しているのを特定したと発表した。このグループは、米政府の政策に関する情報や法執行機関の捜査に関連する文書を入手するため、州および地方自治体の政府機関やテクノロジー企業に侵入した。

  ブルームバーグ・ニュースは以前、米財務省を標的にした昨年12月のハッキング事件について報じたが、シルクタイフーンがその背後にいた。マイクロソフトによると、このグループは「豊富なリソースと高い技術力を備え」、中国を拠点とするサイバースパイ集団の中でも「最大規模の標的範囲」を持つ。医療や法務サービス、高等教育、防衛、エネルギー、政府など、幅広い分野の組織を標的にしていることが確認されているという。

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  シルクタイフーンは、昨年に複数の米通信会社に侵入したとされる、ソルトタイフーンという中国ハッカー集団とは別の組織。

 

原題:Microsoft Warns of Chinese Hackers Spying on Cloud Technology(抜粋)

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