「またこれ?って感じ」震災復興が進むなかでの山火事 ホタテ養殖作業進まず水産業に大きな影響 岩手県大船渡市 (25/03/03 21:23)

岩手県大船渡市の大規模な山林火災で水産業にも大きな影響が出ています。大船渡市の漁業関係者の声を取材しました。

3月3日午後6時過ぎの大船渡市中心部にある大船渡魚市場付近からは、対岸に見える山、赤崎町付近では赤い炎や白い煙が上がっているのが確認できます。3日朝からずっと火の勢いは収まっていません。

3日、小石浜地区で長年ホタテの養殖をしている県漁業士会の佐々木淳会長に話を聞きました。

佐々木さんは自宅のある地域が避難指示の対象となったため、別の場所に避難していて養殖の作業ができない状況が続いています。

県漁業士会 佐々木淳会長
「ホタテの稚貝の分散作業まだ終わってなかった。あとはワカメの間引き作業も終わってなかった。それが痛い。水揚げにもつながらない状況になってしまうかなというのがつらい」

佐々木さんは東日本大震災でも養殖施設が全壊するなど大きな被害を受けました。

県漁業士会 佐々木淳会長
「我々、大震災を目の当たりにしてすごい大変な思いして復興してきた。“またこれ?”って感じ」

佐々木さんは不安しかないと口にしていて、一日も早く雨が降ることを祈っていました。

東日本大震災からの復興が進むなか、今度は火災の影響を受けてしまったという人も多く手厚い支援が求められます。

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