南アフリカのケープタウンで開かれていた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は27日、閉幕した。写真は25日撮影(2025年 ロイター/Nic Bothma)
[ケープタウン(南アフリカ) 27日 ロイター] – 南アフリカのケープタウンで開かれていた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は27日、閉幕した。共同声明の採択に至らず、議長国が保護主義への対抗姿勢を改めて示した「議長総括」を発表するにとどまった。数カ国の代表が会合を欠席したほか、気候変動対策資金などの問題で意見に大きな隔たりが残ったためだ。
議長総括は、世界貿易機関(WTO)を中心としたルールに基づく貿易体制に対する支持を表明。参加国が「保護主義に抵抗する決意を改めて表明した」としたほか、「ルールに基づいた、差別のない、公正で開かれた、包括的・公平・持続可能で透明な多国間貿易システムを支持した」と述べている。このうちのいくつかの文言にはトランプ米政権が強く反対を表明している。
世界経済については、各国・地域で成長パターンに違いが見られるとした上で、進展にばらつきはあるものの、適切な金融政策と供給面での衝撃の緩和によりインフレは沈静化しているとの見解を示した。
南アフリカはG20を、気候変動対策強化に向けて先進国に圧力をかけ、貧困国のグリーンエネルギー移行にさらに資金を提供するなどの目的に向けたプラットフォームにしたいと望んでいた。
しかし、米国や中国、インド、日本など主要国の財務相の欠席や、地政学的緊張を背景にした米・英などによる対外援助の削減が影を落とした。
南アフリカのゴドングワーナ財務相は、共同声明を採択できなかったことについて「満足していない」と語り、「特定の国の名前を挙げるつもりはないが、気候問題はここにきて困難な課題になりつつある」と失望感を表明した。
日銀の植田和男総裁は会合後、記者団に対し「地政学的緊張やサプライチェーンの混乱などの下振れリスクが顕在化すれば、持続可能で均衡のとれた世界経済成長を達成するというG20の目標が阻害される可能性がある。これがG20の幅広い見解だ」と語った。
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