米1月新築住宅販売、予想以上に減少 住宅ローン金利の高止まりで

米商務省が26日発表した1月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比10.5%減少し65万7000戸となった。写真は2024年3月、米カリフォルニア州サンマルコスで撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)

[ワシントン 26日 ロイター] – 米商務省が26日発表した1月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比10.5%減少し65万7000戸となった。住宅ローン金利の高止まりで購入希望者が遠ざかり、予想以上に減少した。ロイターがまとめたエコノミスト予想は68万戸だった。

前年同月比では1.1%減少。国内の一部地域で例年にない寒さが続いたことも販売減少の一因となったとみられ、第1・四半期初めに米国の経済活動が全体的に減速した可能性があることが示された。

新築住宅価格の中央値は44万6300ドルと、前年同月比3.7%上昇。2022年10月以来の高水準となった。

12月の販売戸数は、前回発表の69万8000戸から73万4000戸に上方修正された。

新築住宅市場は中古住宅の在庫が少ないことで引き続き支えられているものの、住宅ローン金利の上昇と住宅価格の高騰が相まって購入しにくくなっている。

FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ルプキー氏は「今回の新築住宅販売の落ち込みで、第1・四半期の経済活動が極めて緩慢になっていることが改めて示された」と指摘。

サンタンデールUSキャピタル・マーケッツのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンレー氏は「住宅ローン金利が7%近辺で高止まりし、住宅価格が大幅に上昇している状況下では、住宅販売の短期的な見通しは思わしくない」と述べた。

地域別の販売戸数は、北東部が20.0%、中西部が16.7%、南部が14.8%、それぞれ減少。西部はカリフォルニア州が大規模な山火事に見舞われたにもかかわらず7.7%増加した。

新築住宅の在庫は1.4%増の49万5000戸。07年12月以来の高水準となった。

建設中の住宅は約27万4000戸と、前月から横ばい。完成した住宅は11万5000戸と、09年8月以来の高水準となった。

1月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は9.0カ月。前月は8.0カ月だった。

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