米連邦準備制度理事会(FRB)のクーグラー理事は20日、インフレ上振れリスクは残ったままだと述べ、金融当局として当面は政策金利を据え置くことに支持を示唆した。
クーグラー理事は、最近のインフレデータでは1月も物価上昇圧力の持続が示されたと指摘。こうしたデータを踏まえると、28日に発表される1月の個人消費支出(PCE)価格指数も当局の物価目標を引き続き上回っていることが示される公算が大きいと語った。
米金融当局はインフレ指標としてPCE価格指数を重視している。

クーグラーFRB理事
Photographer: Al Drago/Bloomberg
クーグラー理事はジョージタウン大学でのイベント向けに用意した講演テキストで、連邦公開市場委員会(FOMC)のインフレ目標に関し、「一連のデータからは、FOMCの2%目標達成までにまだ多少の道のりが残されている」と論評した。
他の米金融当局者の一部も、インフレ抑制の進展停滞を示すデータや、トランプ大統領の経済政策計画を巡る不確実性などを理由に、金利調整への慎重なアプローチの必要性を指摘している。
米金融当局は1月28、29両日に開いたFOMC会合で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを4.25-4.5%に据え置く決定を下した。
クーグラー理事は、「雇用への下振れリスクが後退する一方で、インフレ上振れリスクが残ったままである点を踏まえ、これが適切と考える」と話した。
トランプ政権の政策を巡っては、潜在的な正味の効果は引き続き「極めて不確実性が高い」と述べ、「その幅や期間、それへの反応次第であり、重要なのは導入される施策の詳細だ」との見方を示した。
このほか、労働市場は「健全で安定」しており、米経済全体は「確固たる基盤」にあると語った。
フィリップス曲線
クーグラー理事は講演テキストの多くの部分をインフレ率と失業率のトレードオフの関係を示すフィリップス曲線の考察に費やした。その中で、サプライチェーンの混乱の指標など、別の要素をモデルに加味すれば、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以降のインフレ加速の説明に役立つ可能性があると論じた。
「経済について想定可能なあらゆる状況について、単一のモデルだけでは当局者が理解することはできないというのが明確な教訓だ」と話した。

ジョージタウン大学で講演したクーグラーFRB理事
Source: Bloomberg
原題:Kugler Says Fed Has ‘Some Way’ to Go to Reach 2% Inflation Goal(抜粋)
(講演内容を追加して更新します)

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