かつを

初心者でも確実にお金を貯められる投資はあるのか。効果的な投資方法をYouTubeで発信している「かつを」さんは「使い方に大きな差が出るのが、新NISAの成長投資枠だ。年間240万円、最大1200万円の範囲で日米の個別株にも自由に投資できる」という――。


※本稿は、かつを『買って寝るだけ! ゼロから5年で月5万円もらえる高配当株』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。


パソコンで値動きを確認する投資家

写真=iStock.com/primeimages

※写真はイメージです



日本人の現預金はインフレで目減り中

日本人は高利回りというフレーズが大好きですが、その一方、元本が目減りする可能性がある投資は怖いし不安だし大嫌いという人が多いと思います。日本銀行の「資金循環の日米欧比較」(2024年8月30日発表)によると、日米欧の家計の金融資産の構成比率は以下の通りです。


日本 現預金50.9% 株式14.2% 投資信託5.4%

米国 現預金11.7% 株式40.5% 投資信託12.8%

欧州 現預金34.1% 株式21.5% 投資信託10.6%

(残りは保険・年金・定型保証、債務証券、その他)


米国では現預金を1割しか持たないで、株式や投資信託などリスク資産に5割以上投資して成功した多くの人が陽気でウハウハな生活を満喫しています。


一方、日本人は金融資産の5割を現預金で抱え、リスク資産への投資は20%弱。少子高齢化による低成長とこれまで長く続いたデフレ(物価下落)時代に備えた資産配分になっています。


しかし、2020年以降の新型コロナウィルス感染症の蔓延や2022年のロシア・ウクライナ戦争の勃発、「世界の激安工場」として世界的な低金利時代を支えた中国と西側諸国の新・冷戦時代突入もあり、日本にもインフレの波が押し寄せてきました。


新NISAは投資に慎重な日本人向き

インフレになると、現預金の価値が下がります。例えば年率10%の物価上昇が起こると、1年前には1000円で食べられた豚骨ラーメンが1100円出さないと食べられなくなります。


その豚骨ラーメンが味も量もまったく同じ豚骨ラーメンだとすると、お金の価値は1000円÷1100円=0.909090…で約91%に減り、約9%目減りしてしまいます。


銀行に預金しておけば元本保証で安心と思っていても、物価が上昇した分だけお金の価値が減っていくのです。だからこそ、企業という「モノ」=株式に投資することでインフレから資産を守る必要があるのです。


預金だけをしていると知らず知らずに損をしてしまう以上、インフレ時代に突入した日本でも株式などリスク資産への投資が必要な時代になっています。


今後、新NISAは日本人が資産形成して幸せな人生を送るためになくてはならない投資のインフラになるでしょう。最大1800万円の非課税投資枠を使って、どれだけ資産を増やせるかが勝負の分かれ目になります。


中でも使い方に大きな差が出るのが、新NISAの成長投資枠(年間240万円/最大1200万円)。


つみたて投資枠(年間120万円/最大1800万円)では、長期・つみたて・分散という観点で資産形成に適した金融庁選定の投資信託やETF(上場投資信託)にしか投資できません。


一方、成長投資枠は投資信託以外にも日米の個別株に自由に投資可能です。


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