中国新興企業ディープシークの人工知能(AI)モデルの台頭は華為技術(ファーウェイ)のような一部の中国半導体メーカーにチャンスとなる可能性がある。写真はディープシークのロゴ。1月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[北京 13日 ロイター] – 中国新興企業ディープシークの人工知能(AI)モデルの台頭は華為技術(ファーウェイ)のような一部の中国半導体メーカーにチャンスとなる可能性がある。
中国メーカーは長年、米半導体大手エヌビディアのトレーニングモデル向け製品に対抗できるような先端チップの製造に苦労している。
しかし、ディープシークのモデルは「推論(inference)」に特化しており、計算効率を最適化。アナリストによると、これがAIプロセッサーにおける中国製と米国製の能力差を縮めると期待される理由の一つだ。
ファーウェイなどはここ数週間、製品がディープシークモデルをサポートすると表明しているが、詳細には触れていない。
ファーウェイはコメントを控えた。
業界幹部はディープシークモデルについて、オープンソースで低料金なため導入が進むと予測。中国では、自動車メーカーから通信プロバイダーまで数十社が同モデルを自社の製品や業務に統合する計画を発表している。
一方、バーンスタインのアナリスト、リン・チンユエン氏は、中国のAI向け半導体はコスト競争力があるものの、推論タスクにおいてもエヌビディアのチップの方がなお優れていると述べた。
エヌビディアはブログで、ディープシークなどの「論理的思考(reasoning)」モデルをより有用なものにするためには自社のチップが必要になると主張した。
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