土石流の発生から5日目、熱海市のライフラインは完全な復旧の見通しが、依然、見えていません。特に断水が生活を不便にしています。
<JNN取材団 桝永元気記者>「断水が続く伊豆山地区ですが、給水車が到着しました。このように定期的に水の補充をします」
<給水に来た人> 「ありがたいねえ」
熱海市の伊豆山地区では、依然として1100軒が断水していて、住民の頼みの綱は6カ所に設けられた給水所です。
<多田雪枝さん>「(水はどうですか?)止まっちゃってますね、出てないです」
高台にある家で1人暮らしの多田雪枝さんは87歳。お年寄りにとっては、自宅に水を持ち帰るのもたいへんです。
<多田雪枝さん>「(電気は来てるんですね?)電気は来てます。自分では(運べない)(近所の人が)届けてくれたんですよ。手が悪いから…使うこともこれどうやって開けるのかしら。開けたいけど開けられない」
蛇口をひねっても水は出ません。洗い物は食器にためた水を使っています。
<多田雪枝さん>「水が出ないから、どうにも仕方ない。水が出れば片づけたいけれど、それができない」
熱海市には水を行き渡らせる配水施設が約200カ所ありますが、このうち3カ所で土砂をかぶるなどの被害が確認されています。
<熱海市水道温泉課 野中慎也課長>「重機などで土砂を排除し、配水管を確認しなければ復旧作業に入れない」
しかし、重機は今、人命救助に投入しています。
<熱海市水道温泉課 野中慎也課長>「他の水源から水を回すので、徐々に来週あたりから断水は解消する地域が出てくる」
水道が回復するのは来週になる見通しです。また電気は復旧していますがガスは、7日午後4時現在でいまだ220軒への供給が止まったままです。入浴にも困る中、熱海市内の温泉施設「マリンスパあたみ」は7日から当面の間、被災した住民や災害支援の関係者に無料で入浴してもらえるサービスを始めました。断水している地区の住民は窓口で名前と住所を記入すれば入場でき、休館日も開放するといいます。
<マリンスパあたみ 滝口修さん>「本当に今、大変な事態だと思いますので、市内の温泉ということで、少しでもつかの間の癒しになっていただければと思います」
地域の助け合いの動きは飲食店でも。東日本大震災を経験した男性が経営するラーメン店「麺匠うえ田」はアルコールを除くほとんどのメニューを無料で提供しています。
<お客>「近場でおいしく無料とかがあると嬉しいです」
<「麺匠うえ田」郷家光広店主>「ラーメンでお腹いっぱいになって、ちょっとでもいいので幸せな気持ちになっていただければ」
地域の善意が支えになっていますが、土砂に阻まれ思うように進まない復旧に住民には疲れの色が見えます。
#オレンジ6 7月7日放送
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