村田製作所、4―12月期は8.9%営業増益 通期見通しは据え置き

 2月3日 村田製作所が3日発表した2024年4ー12月期の連結営業利益(国際会計基準)は、前年同期比8.9%増の2341億円だった。写真は村田製作所のロゴで、2017年10月に千葉・幕張メッセで撮影(2025年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 3日 ロイター] – 村田製作所(6981.T), opens new tabが3日発表した2024年4ー12月期の連結営業利益(国際会計基準)は、前年同期比8.9%増の2341億円だった。AI(人工知能)サーバー向けが業績を押し上げている。為替円安も寄与した。

24年10ー12月期の連結営業利益は、前期比17.2%減の760億円だった。スマートフォンやゲーム機向けでコンデンサやリチウムイオン2次電池などが減少し、操業度の低下が利益を圧迫した。AIサーバーも10―12月期は需要がやや下がったが、中島規巨社長は会見で「一過性のもの。中長期的には大きな成長市場」と述べた。また「長期部品が多く、3カ月ごとでの判断は難しい。ピリオドを延ばして全体のトレンドを捉えるべき」とした。10―12月期の受注は4493億円で前期比増加した。

25年3月期の連結営業利益は3000億円(前年比39.2%増)の予想を据え置いた。IBESがまとめたアナリスト17人のコンセンサス予想の平均3176億円を下回った。中島社長は「AIサーバー向けは好調だが、バッテリーEVや中国のスマホ向けで力強さを感じられないため」と説明した。

トランプ米大統領がカナダ、メキシコ、中国に課した新たな関税の事業への影響について、中島社長は「直接サプライチェーンに大きな影響はない。米中摩擦を想定してサプライチェーンの複線化は十分に進めてきた」と述べた。ただ、一方で「これが電子機器の需要に影響を与えるなら、事業に間接的に影響が出てくる」としたほか、自動車の需要については注視していきたいと語った。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

WACOCA: People, Life, Style.