トランプ氏の米国版「アイアンドーム」構想、ロシアが非難

 ロシア政府は31日、米国版「アイアンドーム」の構築を目指すトランプ米大統領の計画について、米国が世界の核のバランスを崩し、宇宙空間での軍事対立を生み出そうとしていると非難した。ロシア外務省のザハロワ報道官の会見。14日撮影(2025年 ロイター/Evgenia Novozhenina)

[モスクワ 31日 ロイター] – ロシア政府は31日、米国版「アイアンドーム」の構築を目指すトランプ米大統領の計画について、米国が世界の核のバランスを崩し、宇宙空間での軍事対立を生み出そうとしていると非難した。

トランプ氏は27日、イスラエル軍のアイアンドームと同様のミサイル防衛システムを構築するための大統領令に署名した。弾道ミサイル、極超音速ミサイル、巡航ミサイルなどの攻撃に対応する。

ロシア外務省のザハロワ報道官は記者会見で、この計画はロシアと中国の核抑止力を弱体化することを目的としているとの見方を示した。トランプ氏とロシアのプーチン大統領が支持を表明している核軍備管理協議の見通しを妨げるものだと述べた。

「(米国の計画は)宇宙配備型迎撃システムの開発と配備を含む、米国の核兵器と宇宙での戦闘遂行手段の大幅な強化を想定している」とし、「これは米国が宇宙空間を武力衝突の場とし、そこに兵器を配備することに重点を置いていることを裏付けるものだ」と非難した。

「米国が示したアプローチは、戦略的攻撃兵器に関する対話の基盤作りを含め、戦略分野における緊張緩和や状況改善に寄与しない」と述べた。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

WACOCA: People, Life, Style.