独GDP、第4四半期速報は0.1%減 年間は2年連続マイナス成長

ドイツ連邦統計庁が15日発表した2024年の国内総生産(GDP)は、市場予想通り0.2%縮小した。フランクフルトのドイツ銀本店で2019年撮影。(2025 ロイター/Kai Pfaffenbach/File Photo)

[ベルリン 15日 ロイター] – ドイツ連邦統計庁が15日発表した2024年の国内総生産(GDP)は、市場予想通り0.2%縮小した。2年連続のマイナス成長となり、ユーロ圏内で景気が最も低迷している。

第4・四半期は速報で0.1%縮小した。改定値は1月30日に発表される。

輸出中心のドイツ経済は、世界的な需要低迷と中国製品との競争に苦しんでいる。24年の輸出は前年比0.8%減少した。

25年第1・四半期も経済が縮小すれば、冬季のテクニカルリセッション(2期連続のマイナス成長)となる。

統計局庁のブラント長官は会見で、24年の成長阻害要因として海外からの競争激化、エネルギーコスト高、高金利、不透明な経済見通しなど循環的、構造的な問題を挙げた。23年も0.3%縮小しており、2年連続でのマイナス成長は2000年代初頭以来となる。

IFO経済研究所の予測責任者ティモ・ウォルマーショイザー氏「戦後最も長い停滞期にある。世界的に比較してもかなり遅れをとっている」と述べた。

INGのマクロ部門グローバル責任者、カルステン・ブルゼスキ氏は「エネルギー価格高騰で製造業が12月に生産停滞となったとの報告を踏まえると、第4・四半期のGDPが下方修正されるリスクは現実的だ」と述べた。

LBBWのエコノミストは、トランプ次期米大統領の就任後は輸出機会が一段と悪化する可能性を指摘。「25年は3年連続の景気後退になることが示唆されている」との見方を示した。

コメルツ銀行のチーフエコノミストは、「第4・四半期は若干の改善見通しもあったが期待外れとなり、第1・四半期も改善の兆しはない」と述べた。

キャピタル・エコノミクスのエコノミストは、実質家計所得の小幅な回復と金利低下が消費と建設投資を一定程度押し上げる可能性があるとしたが、エネルギー価格の高止まりと主要工業製品への需要低迷によりほぼ相殺されるとの見方を示した。

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Maria Martinez is a Reuters correspondent in Berlin covering German economics and the ministry of finance. Maria previously worked at Dow Jones Newswires in Barcelona covering European economics and at Bloomberg, Debtwire and the New York Stock Exchange in New York City. She graduated with a Master of International Affairs at Columbia University as a Fulbright scholar.

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