一方、津奈木町では去年の7月豪雨による土砂崩れで一家3人が亡くなりました。
1年がたった現場には遺族が訪れ、祈りを捧げました。
【西村勇気アナ・リポート】
「津奈木町福浜、土砂崩れで家族3人が犠牲となった現場です。1年前と比べると
土砂や住宅のがれきは撤去されていますが、まだその土砂崩れの通り道が見えるような印象です」
【津奈木町・福浜】
【丸橋勇さん(85)ミチ子さん(83)夫妻 息子の貴孝さん(58)】
津奈木町でかんきつ類の農家を営む親子3人が土砂に飲み込まれ亡くなった場所です。
4日は、犠牲となった丸橋 ミチ子さんの妹・松崎 みね子さんが涙と共に花を供え故人の冥福を祈りました。
【松崎 みね子さん】
「いろんなことがありすぎて苦しい1年間だったなと。テレビのニュースでずっと被害のことを言ってるんだけど(受け止められない)お姉ちゃんは優しい、おしゃべり好きの人だった。年が(10歳以上)離れてるので親みたいな(存在)」
【黙とう】
また、当時救出に当たった消防団員約20人が黙とう。
現場近くに設けられた献花台には住民らが花を捧げました。
【転換】
一方、芦北町では11人が犠牲になりました。
町内の田川地区では集落が土砂に巻き込まれ、合わせて3人が亡くなり住宅跡地には献花台が設置されました。
4日は朝早く、近くに住む人が訪れ、ろうそくと花を供えました。
【福島 政一さん】
「生活排水路の水の色が最初は半透明だった。それが午前2時半くらいに茶色に変わったもんだから土砂崩れが起きるんじゃないかと思って。あの時どうして声かけができなかったのかなって。もうちょっと勇気を出して(避難をうながす)声かけしてれば、ひょっとしたら(何人かは)助かってたかもしれないという悔しさが(ある)」
ともに土砂崩れで尊い命が奪われた津奈木町と芦北町。
災害発生から1年。地域の悲しみはまだ癒えることはありません。

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